本記事は、2022年秋学期に慶應義塾大学SFCにて開講された講義「メディアアート実践」の最終レポートを兼ねたものである。
2022秋 メディアアート実践 最終レポート
アナンニミシャ
Stable…
はじめに
メディアアート実践の最終課題としてグループで作品制作を行った。ここでは制作を行う上で考えていたことや実際に自分がやったことを文章化しながら、AIと人のコラボレーションについて言及したい。
まずは、今回用いた画像生成AIである Stable Diffusion (以下SD)についてわかっていることを整理し、私の中での印象について述べる。
私は本授業にて中心的に行った取り組みは、最終制作のための議論である。最終制作ではStableDiffusionのような自動画像生成が日常化された未来の世界を妄想し、その世界で発生しうるデータセットプラットフォーム「ANBIRI」のwebサイト制作、および記憶の曖昧さを問うフォトアルバムの制作を行った。制作を進めていく中で私はチームメンバーと議論し構想を練る段階に比較的多く携わった。私が本取り組みにおいて気づいた点は大きく分けて2点ある。…