辿りついた。そこはTEDxKyotoだった。vol.2
これはわたしがTEDxKyotoスピーカーコーチに至った個人的なストーリだ。
前回の記事で人生の窮地にいた頃、友人からTEDの存在を教えてもらい、よくわからぬままTEDxTokyoパブリックビューイングに申込。いよいよその日、2012年6月30日を迎えた。渋谷ヒカリエ。運命の扉が開かれていく。
意図せぬままに
「あ!当選してますよ。よかったですね!」会場受付で「1」と記された小さな紙を手渡された。
わたし:「・・・え?何がですか?」
スタッフ:「企画に当たってますよ!一番目ですね。時間になったらまたこちらへ来て下さい」
わたし:「・・・は?」
スタッフ:「あなたもTEDスピーカーに!写真を撮るって企画ですよ。」
わたし:「・・・は???」
申込の際、たくさんの記入欄があった。
確か、その中のひとつに
「あなたが世界に広めたい価値あるアイデアを教えてください」
という項目があり、わたしはじぶんの座右の銘を迷わず打ち込んだ記憶は残っていた。企画についての文章はまるで記憶がない。
・・・・読み飛ばしていたのだろうか?
のりさんとの出逢い
はたと気づくと早くも iPhoneの充電が切れそうだった。スタッフの方に頼むとフレンドリーに快く対応してくれた。ホスピタリティの高さにわたしは感動した。これがPeatixのりさんとの出逢いだった。そう、TEDx界隈の人ならば誰もが知っているあののりさんだ。
この世界は美しい
はじめてのTEDxtalkは感動の一言に尽きた。将棋棋士の羽生善治さん、映画監督の河瀬直美さん、ワークライフバランスの小室淑恵さん・・・。さまざまな分野で活躍する人々の生の言葉や温度に心が震え涙を流した。人の語りが、これほどまでに心を動かす力を持っているのか・・・。スクリーン越しと言えどもオンタイムに肌で感じることができ心も知性も満たされた。
運命の一枚
さて、例の約束の時間。ステージ付近で忙しなく準備する人達の様子を目にしながらわたしは会場後方で佇んでいた。そばにいてくれたスタッフに
わたし:「あの・・・どうすれば?」
スタッフ:「TEDっぽいポーズをとれば、それでいいんですよ!」
わたし:「あの・・・”ぽいって”・・・それがわからないんですけど・・・」
困惑するわたしをよそに「一番の方、お願いしま~す」いよいよ呼ばれてしまった。無茶ぶりで進行は進みトップバッターでステージへ踊りだすわたし。訳がわからないまま、じぶんの座右の銘である
「いきることは、まなぶこと!」
について、気づいたら語っていた。しどろもどろながらに。
それがこれだ。
この写真がのちにじぶんにとり「運命の一枚」となるとは思いも寄らなかった。
TEDxはコミュニティである
夢のような一日だった。トークはもちろん、会場のしつらえやスタッフ、参加する人達もすべてが特別だった。クオリティの高さに感動した。同時に現実感もしっかりあり、この日出逢った人たちともリアルに繋がっていった。マシュマロ・チャレンジを後日集まって一緒にするなど、ユニークな人間関係が生まれていった。「TEDxはコミュニティである」のちにこの考えを知るがつまりはこういうことなのだろう。
この一日がわたしの実験生活に、新たな風を吹き込んだ。
そして、その風がわたしの未来の今へ、新たな種を運んでくれることになる。
運命の扉はわたしの予想しないところでこの先まだまだ開かれていく。つづきはまた次のストーリで。よろしければ最後までお付き合い頂けるととてもうれしい。