家具コンペ2016、展示とイベントのレポート!
2017年のコンペ開催、作品募集中です。
昨年のコンペ展示とイベント概要は以下の通りです。多数の来場、ありがとうございました。
この記事では、『木材を使った家具のデザインコンペ2016』の展示とトークイベントのレポートをお届けします。コンペ運営の舞台裏や勝つためのヒントなどに興味がある方はぜひご覧ください!
家具コンペの入選・入賞の15作品は、10月に大阪で開催された見本市『Living & Design 2016(以下『L&D』)』と、若手建築家による建築の展覧会『Under 35 Architects exhibition 2016』(以下『U35』)の会場でパネル展示されました。また、『L&D』では授賞式が、『U-35』ではトークイベントがありました。
なお、
本コンペの告知記事(2016年6月16日公開)はこちら
本コンペの結果発表記事(2016年10月6日公開)はこちら
でご覧いただけます。
まずは『L&D』での展示の様子、ここからはフレーズクレーズ編集部インターンの京谷がお届けします!
10月14日のとっても良い天気の金曜日、家具コンペの授賞式が『L&D』の会場(大阪南港のATCホール)で開催されました。会場付近は荷台にコンテナを積んだトラックが行き交い、海の街の雰囲気をひしひしと感じました。スケールの大きな会場です。
展示パネルは、セミナー会場のすぐ横に展示されていました。会場では建築家・坂茂さんや長坂常さんをはじめ、豪華なゲストが登場するプログラムがたくさん行われていました。
黒い壁を背景にライトで照らされたパネルは、前を通るたくさんのひとを引きつけています。 ひとことで「家具」といっても入選作にはさまざまな種類のものがあって、木材の特性を活かしたデザインはどれもあたたかみがあり、人の体や生活に近いものに感じられました。
授賞式も和やかに行われ、審査員の喜多俊之さんから入賞・入選した方々に目録が手渡されました。
授賞式のコメントや、その後の雑談で感じたことをすこし……。コンペのテーマに合わせて考えるというだけではなくて、普段から時間をかけてアイデアやコンセプトを持っていて、それにあいそうなコンペに応募するという方法を実践されている方もいました。また、そんな風に思い入れのある作品を評価してもらうため、審査員の好みに合わせたプレゼンテーションにしていく、といったことを意識することもあるようです。どこかで評価されなかった作品でも、コンペのテーマや審査員が変われば評価される可能性は十分にあるので、自分を信じ作品を信じることも大事ですね。実際に、今回の入選者の方からも、他のコンペで落選した作品をブラッシュアップして応募・入選になったという裏話を聞くことができました。コンペにかぎらず、良い作品をつくることはもちろん大前提だけど、それをしっかりと評価してもらうための戦略も大事だと学びました。
以上、前半は京谷がお届けしました。後半では同じくインターンの樋口による、『U-35』でのミニフォーラムのレポートです!
京谷からバトンをもらいまして、ここからはインターンの樋口がお送りします!
10月17日の月曜日、大阪駅前のうめきたSHIPホールにて開催されていました『U35』のプログラムの一つとして、『家具コンペ』のミニフォーラムを聞きにいってきました。
今回のイベント会場になった、「U35」展示空間内に設けられたギャラリースペースは、キャパシティ30人くらいのアットホームな空間。イベント前から、壁には優秀作品のカラフルなプレゼンテーションボードが展示され、早めに到着した来場者たちは、じっくりと眺めている様子でした。一言で「家具」と言っても、イス、テーブルからライトまで色んなジャンルの家具が自由に提案されていて、私もとても刺激を受けました!
ミニフォーラムでは、モデレーターとしてプロダクトデザイナーの喜多俊之さんが、ゲストとして家具コンペ入選者から3名(野口直人さん、永野真義さん、 久保貴史さん)が登壇されました。司会進行は、フレーズクレーズの牧尾です。(今回のコンペ、運営事務局をフレーズクレーズが担当していました。)
審査員の内藤廣さん、小泉誠さん、永山祐子さんの講評を受け、喜多さんが、入選者一人一人にじっくりと、作品が生まれたきっかけからスタディ過程までを丁寧に訪ねられたり、ご自身の体験もお話されたり、密度の濃い時間でした。
金賞・野口さんによる折り紙をヒントに生まれた椅子、銀賞・永野さんによる木でつくった黒板を街に溶けこませるような作品、入選・久保さんによるあえて不安定な椅子など、どれもとてもユニークでした。
コンペって建築学生にとっては身近なものですが、プロの審査員にどのように評価されているのか、またコンペで結果を出したひとたちがどうやって作品を考え出したのかをリアルタイムで聞けるチャンスはなかなか無いですよね。参加者のコンペに対する思いや姿勢、アイデアって意外と本当に身近な癖や習慣から生まれることも多いんだな、といったことをウラ話的に聞けたことも、とても面白かったです。私にも、予期していないところから名案が生まれるのかも?そんな事を考えたイベントでした。
後半はフレーズクレーズ編集部インターン、樋口がお届けしました。ありがとうございました!
本コンペの主催・共催・協力組織は以下の通りです。
主催:公益社団法人日本インテリアデザイナー協会
共催:大阪府地域産材活用フォーラム(事務局/大阪府木材連合会)
協力:LIVING & DESIGN実行委員会
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