PlasmaChain, GameChain, SocialChain: Loom Networkの宇宙を解説

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11 min readAug 25, 2018

本記事は、PlasmaChain, GameChain, SocialChain: The Loom Network Universe Expounded(James Martin Duffy) の翻訳です。万一誤訳などありましたらPrivate Note機能でお知らせ下さい。

本題に入る前に、ちょっとした背景から話を始めよう…

先週我々は、世界で初の真にスケーラブルなブロックチェーンゲーム・Zombie Battlegroundのアルファ版をリリースした

『真にスケーラブル』という場合に我々が意味しているのは、Zombie Battlegroundはこれまで目にしてきたようなブロックチェーンゲームと異なり、通常のモバイル/PCゲームと全く同じように感じられるということだ

MetaMaskのポップアップやガス代はないので、エンドユーザーは暗号通貨をやEthereumアカウントを所持したり、またプレイを始めるためにブロックチェーンとは何かを知ることすら必要ではない。

しかもゲーム本体は100%ブロックチェーン上で動いているのだ。集中化されたゲームサーバーはどこにもない。

カードの所有権やパックの開封、そして対戦それ自体— ゲームとサーバーロジックの全てが、完全にLoom NetworkのサイドチェーンとEthereumメインネット上にて動いているのだ。

エンドユーザーには、Zombie Battlegroundは他のモバイルゲームのように思えるだろう。ゲーム全体がブロックチェーン上にあるという事実は、エンドユーザーにとって完全な透明性をもつ。

最先端のエンジニアリング: ブロックチェーンエディション

この功績は、ブロックチェーンエンジニアリングにおいて非常に大きなものだ。これまで、Zombie Battlegroundのようなフルスケールのブロックチェーンゲームを我々が目にしてこなかった理由はこうである —これを可能にするための基盤を作るには、70名以上のチームメンバーによる 計り知れないほどの仕事量を必要とするからだ。

大量のコーヒーと頻繁な深夜作業については、言うまでもないだろう😉

Loom Networkの技術スタックに関する記事を書いてからしばらくになるので、我々が取り組んできたことをを共有しLoom Networkのエコシステムが現在どうなっているのかをよりよく理解していただくためにも、情報のアップデートを行いたい。なぜなら最新のアップデート以来、かなり多くの変更があったからだ。

実は今後数週間のうちに多くの記事のリリースを予定しており、そこでは我々の取り組み全てが明らかにされている。

だが今日は、ひとまず大きなアップデートから始めよう…

Loom Networkは現在、3つのサイドチェーンを実際に稼働させている

以前述べたように、我々のビジョンはEthereumを基盤としたサイドチェーンネットワークである。

このビジョンの実現は順調に進んでおり、現在3つのサイドチェーンが実際に動いている。

1. PlasmaChain: Plasma Cashに裏打ちされた、サイドチェーンとEthereumメインネット間のトランザクションハブ

数ヶ月前に、ZombieChain: “Ethereum DAppsのためのEOSライクなDPoSサイドチェーン” の発表を行った。

この発表以来、ZombieChainはかなりの発展を遂げている。

何が起こったのかというと、我々はZombieChain上にZombie Battlegroundのためのマーケットプレイスを作り始めたのだ。そしてその機能リストが膨れ上がるにつれて、このチェーンは当初考えていたよりも、かなり大きなものとなる可能性があるということに気づいたのだ。

そのため我々のビジョンにおけるより重要な役割を担えるよう、このチェーンをアップグレードすることにした: これはトークントランザクションのための中央ハブとなり、Plasma CashによりEthereumに接続される

これはEthereumメインネットの橋であり、ビルトインの分散型取引所(DEX)を備えているというふうに考えてみよう。そして他のサイドチェーンもそのDEXを使って、高速で安価なトランザクションをメインネットに触れることなく利用できるのだ。

こんな価値ある役割には、価値ある名前が必要だ。こうして我々は、ZombieChainを “PlasmaChain” へとリブランディングすることに決めた。

PlasmaChain: 以前ZombieChainとして知られていたサイドチェーン。

こういった機能がPlasmaChainに構築される:

  • ネイティブなETH、ERC20及びNFT (ERC721) をサポートするメインネットへのPlasma Cashリンク
  • ビルトインのDEX / マーケットプレイス機能
  • ETH 及びLOOM でのネイティブペイメント
  • 今後 BTC ペイメントとの統合を計画
  • PlasmaChainを親チェーンとして、『レイヤー3』チェーンへのPlasma Cashリンクが可能となるように計画。 (『サイドチェーンのサイドチェーン』であると考えよう。そこではPlasmaChainを交換所として、メインネットに触れることなく複数サイドチェーン間のトークン取引が可能となる。)

重要: あなたがこれを読んでいる今も、Zombie Battlegroundのマーケットプレイスはすでに稼働中なのだ。

また近い将来、複数テストネットの デプロイを予定している。これらはサードパーティーに公開され、彼らは自身のDAppsのデプロイが可能となる。

これらのテストネットは今後、独自の特色を持った本番チェーンへと発展していくかもしれない。だがそれまでは、サードパーティーのDAppsをテストしたり、新たな機能を最終的に本番のPlasmaChainへと組み込むための実験を行ったりするために役立てていく。

複数サイドチェーンとEthereum間の橋のように機能するハブとして、PlasmaChainは前進を続ける我々のビジョンにおける最重要な部分の1つとなっていく。

PlasmaChain: Plasma Cashに裏打ちされたレイヤー2ハブ。Ethereumメインネットよりもより高速で安価にサイドチェーン間のトランザクションが可能となる。

2. GameChain: インタラクティブなモバイルゲームに最適化されたハイパフォーマンスなサイドチェーン

GameChainは、現在我々がZombie Battlegroundアルファ版を動かすために使用しているチェーンである。

このチェーンは実際はPlasmaChainサイドチェーンであり(もし頭が爆発してしまいそうなら、上のダイアグラムをチェックしよう)、Ethereumメインネットに直接的に接続することはない。

こうする理由は、ユーザーがガス代を支払うことなく、プレイを通して新たなカードを獲得し、すぐにマーケットプレイス上でトレードできるようにするためだ。

ユーザーはいつでも好きな時に、PlasmaChainからEthereumメインネットへとカードを移転することができるが、その間にPlassmaChainのレイヤーを設けることで、かなりベターな(そして無料の)ユーザーエクスペリンスを提供することが可能となる。そしてクリプトの宇宙へと何百万という新規ユーザーが参加するよう望んでいるなら、これは必須のステップなのだ。

ではGameChain本体では何が起こっているのか?

カードそれ自体はPlasmaChainに保存される一方で、GameChainとはゲーム中の全てが置かれる場所なのだ。

マッチメイキング、トーナメント、ラダーやプレイヤーランキング、対戦中の個々の動き、そして従来はバックエンドWebサーバー上で起こっていたその他全てのことがGameChain上で行われる。

今後このチェーンは、サードパーティーのゲーム開発者がゲームをデプロイできるよう公開され、ハイパフォーマンスなモバイル/PCゲーム専用のサイドチェーンとなっていく。

3. SocialChain: ソーシャルアプリケーションに最適化されたサイドチェーン

SocialChainとは、現在我々がDelegateCallを動かすために使用しているチェーンである。これは我々が構築した最初のサイドチェーン、また2018年3月より最も長い間稼働しているサイドチェーンである。

DelegateCallでは、ユーザーは自身の貢献に対してERC20トークンを獲得でき (使い道のないkarmaポイントの代わりに)、それらは後でEthereumメインネットへと引き出すことが可能となっている。そのいンフラについては、この投稿にて詳細を説明している。

我々は今後、SocialChainを同じような機能を必要とする他のソーシャルネットワークDAppsへと公開していく予定だ。 (ERC20ベースのkarma、シビル攻撃耐性、評価ベースのトランザクション制限など)

Ethereumメインネット上では、ツイートを送信する人が100万ドルを送金する人とガス代で競うことになる可能性がある一方で — 特定の類のアプリのために作られた専用チェーンを持つことは、DAppsのタイプに合わせて各チェーンを最適化することを可能にする。

Loom Networkの宇宙はゆっくりと形をなし、そして拡大している

それはビッグバンから始まった: Loom SDK、これは我々のサイドチェーン全てが構築されている基盤である。

その後、初めての形をなす惑星・DelegateCallが登場した — これは現在SocialChainとして、独自のエコシステムを開発しようと成長している。

その次にPlasmaChainとGameChainが生まれた。これらはやはり最先端技術であるため、完全に形を成すのに時間がかかる— しかし、我々のマーケットプレイスは来月PlasmaChain上にて本番稼働され、またZombie Battlegroundは今年末までに、GameChain上で完全PvPのラダーマッチを行うようになる予定だ。

次に起こるのは何だろう? 🤔

ブロックチェーン・インベーダーが登場する — そしてゲームはトロイの木馬となる

最近、我々はゲームにかなり注力してきた… あなた方の中にはこう疑問に思っている方もいるだろう、どうしたんだ、Loom?何でゲームについてメールを送り続けてくるんだ?

あなたの声は届いている。だから来週、我々のトップシークレットの戦略についての詳細をいくらか公開しよう — これはゲームプレイが我々のビジョンにおいて、これほどまでに重要な役割を担うと考えている理由についてよりよく説明するものだ。 (そしてここ数ヶ月にわたり、我々が技術領域については静かであるのに、ゲーム領域については騒々しくしていた理由についてもだ。)

たくさんのジューシーな詳細がもうすぐ公開される。だからまだお済みでなければ、記事の投稿を最初に知るためにメーリングリストに参加しよう。

Loom Network は、イーサリアムのハイスケーラブルなDPoSサイドチェーン構築のためのプラットフォームで、大規模ゲームやソーシャルアプリにフォーカスしています。

さらなる情報は こちらから.

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あなたがブロックチェーンゲームのファンであれば、 Zombie Battlegroundをチェック!世界初・独自のブロックチェーン上でフルに稼働するPC & モバイルカードゲームです。

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Thanks to Dilanka McLovin and Robert Hacala.

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Loom Networkは、ゲームやソーシャルアプリを中心としたEthereum DAppsのためのスケーリングソリューションを提供します。http://loomx.io/