ザシキのうえの戯画

若松孝二監督 映画『キャタピラー』（2010）を観て

若松孝二（1936–2012）監督の映画『キャタピラー』（2010）を観た。この映画にはよく知られるように先行するテキストないし映画がある。いずれも戦争で身体の自由を失った兵士を題材としている。

ひとつは第一次世界大戦の悲惨をひとりの兵士を通して描いた1939年刊行の小説 Jony Got His…

映画『軍中楽園』（2014） ── 金門島の慰安所を舞台とした幾重もの喪失の物語、かな。

鈕承澤（ニウ・チェンザー）監督、侯孝賢（ホウ・シャオシェン）編集協力。渋谷ユーロスペースにて。

建築討論 020 | 201806 | 小特集：森美術館「建築の日本展：その遺伝子のもたらすもの」レビュー 公開。

編集後記として。

時間的余裕のないなか、土居義岳さん（建築史）、西澤徹夫さん（建築家）、黒瀬陽平さん（美術家・美術批評）の３方に無理をお願いした。森美術館にもご協力をいただいた。皆さまに感謝します。この企画は、市川紘司さんと青井が担当。で、昨日市川さんから聞いて驚いたのだが、SNS上では大変な反響が広がっている模様。ビュー数が伸びるのはありがたいのだが、議論は深まっているだろうか。少しだけ編集後記…

芳賀沼整さんのこと

2019年12月21日に亡くなった整さんを思い出して。

芳賀沼整さんが去る12月21日に亡くなった。61歳であったと25日の告別式での喪主挨拶で知った。僕にとつては最も尊敬する建築家のひとりだが、年齢や家族など私的なことはよく分からない不思議な人だった。3月1日（昨日）「整さんを偲ぶ会」が開かれる旨の案内をいただいていたが、残念ながら失礼をせざるをえなかった。

ブルネレスキ、空間の等質・反転的な展開性

Inverting Homogeneity in Brunelleschi’s L'Ospedale degli Innocenti

東京藝大の修士設計・修士論文講評会。比嘉武彦さんと。

身体化されたプロセス・ドキュメンテーションの徹底が芸大の特質かな。

2018.02.02 東京芸大の修士設計・修士論文講評会に審査員として呼んでいただいた。ご一緒したのは kw+hg architects の比嘉武彦さん。

建築設計といくつかの社会性

20190309 Sat. シンポジウム「建築デザインにおける社会性を巡って」でのレクチャー（全文掲載）

日本建築学会歴史意匠委員会 建築論・建築意匠小委員会 によるシンポジウム「建築デザインにおける社会性を巡って」（坂本一成、妹島和世、ヨコミゾマコト、青井哲人｜進行下吹越武人｜法政大学マルチメディアホール）に参加した。「建築と社会性」というテーマを受け、東京藝術大学大学院での講義のなかから「能動と受動 active and…

建築史・建築論研究室（青井研）2020年春学期を振り返って。

コロナ禍のなかでの模索の4ヶ月の備忘録。

形式と内容、政治過程と意思 ─── マテリアリティの視点をめぐって

20181223 sat. 日本建築学会都市史小委員会シンポジウム「都市空間の物質性（マテリアリティ）第1回」に参加して

Nordic Pavilion in Giardini, Venice

designed by Sverre Fehn, completed in 1962