Ulmで滞在許可証(Aufenthaltserlaubnis)手続き

研究者&配偶者編

yukimatJP
yymat
7 min readNov 8, 2017

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ドイツで長期滞在(3ヶ月以上の滞在)をするためには、滞在許可証(Aufenthaltserlaubnis)の手続きが必須です。

今回は、ウルムでの滞在許可証申請の手順をお伝えしようと思います。

この記事は長期滞在者向け手続きシリーズです。
第2回はこちら → Ulmで住民登録(Anmeldung)手続き

申請に行く前にチェック!

① 滞在許可証申請は必要?

観光や出張など、3ヶ月以内に帰国する人は申請不要です。

別のヨーロッパの国に居て、帰国せずにドイツ入国した場合などは、別の国と合算して3ヶ月を超える場合は申請が必要の模様です。

② 住民登録(Anmeldung)は終わってる?

滞在許可証を申請するためには、事前に住民登録(Anmeldung)を行う必要があります。未登録の場合はそちらを先に済ませる必要があります。

住民登録についてはこちらの記事にまとめてあります。
Ulmで住民登録(Anmeldung)手続き

③ 書類は十分揃ってる?

滞在許可証の申請には、住民登録とは別に書類が必要となります。
これについては、ドイツ渡航前に準備する必要のあるものがあるため、また別記事でまとめます。

簡単にリストアップすると以下のものが必要です。
※ ドイツ連邦共和国大使館法務領事課の PDF がわかりやすいです。

出典: ドイツ連邦共和国大使館法務領事課 https://japan.diplo.de/blob/903852/3ac5e0ed69aa39eee5bf57af2fbc6067/visajapaner-data.pdf

◯ 全員に必要な書類
・滞在許可申請書
・住民登録証明書
・パスポート
・写真(35 x 45 mm、正面)
・医療保険証券等
・滞在目的を証明する書類
(下記)

◯ 滞在目的を証明する書類
(研究者の場合)
・招聘状(Invitation Letter)
・滞在費用を保証する書類
(給与 / 奨学金証明書)

◯ 滞在目的を証明する書類
(配偶者の場合)
・戸籍謄本
・給与証明書(夫の分)

手続きは滞在先管轄の外国人局で

滞在する地域を管轄している外国人局(Ausländerbehörde)にて行います。

1.外国人局の場所

Ulmの場合、外国人局は大聖堂の東側にあります。
住民登録するときに行った住民局と同じ建物なのでわかりやすいです。

Einwohnermeldeasmt Ulm : Stadt Ulm, Ausländerwesen
住所: Klaus-Rüdiger Paetsch, Kornhausplatz 4, 89075 Ulm
電話: +49 731 161–3334
受付時間:
[月]8 am ~ 12.30 pm / 2 ~ 4 pm
[火]8 am ~ 12.30 pm
[水]休み
[木]8 am ~ 12.30 pm / 2 ~ 6 pm
[金]8 am ~ 12.30 pm

前回と同じ建物。2階だけど表記は「1」なので注意(数え方が違う)。また、外国人局の入り口のドアは分かりづらいノブになっているので苦戦するかもですw

2.手続きを開始する前に…。

建物は住民局と同じなのですが、外国人局2階にあります。
入り口から直進して、突き当り右側の階段を登りましょう。

こんな感じで看板が立ってるので、自分の窓口を確認する。

独特の待機行列ルールに注意!

滞在許可証の窓口はちょっと特殊なルールを採用しています。

それぞれの窓口には “Az - Dar” といった感じで、アルファベットが記されています。

なんと申請者の「苗字」によって窓口を分けるシステムなのです。珍しいですね。

ちなみに、ドイツのどこの外国人局でも、同様のシステムを採用しているそうです。

僕の場合は、Matsuda なので “Karaku - Mes” の窓口となります(この窓口が混んでいる場合は、他が空いていても待つ必要があるということですね)。

3.いざ、手続きだ!

自分の窓口が空いたら、呼ばれることもないので自分で行きます。

手続きは以下のような手順で行われました。

  1. パスポートを渡して、滞在許可証(Aufenthaltserlaubnis)の申請に来たことを伝えます。
  2. 住民登録がすんでいるかどうかの確認をしてくれます。
    (住民登録が済んでいれば、住民登録証明書の提出は不要でした)
  3. 滞在目的は何?と聞かれます。
    (研究滞在、または配偶者と伝えましょう)
  4. [研究滞在のみ]
    招聘状(Invitation Letter)
    を見せます。
    滞在期間が明記されていないと拒否されるようです。
  5. [研究滞在のみ]
    滞在費用を保証する書類
    をみせます。
    「Scholarship は持っているか?」と聞かれました。
    給与 / 奨学金証明書を見せればOKです。
  6. [配偶者のみ]
    夫(または妻)の給与証明書
    を見せます(ステップ 5. と同じ)
  7. [配偶者のみ]
    旧姓
    を聞かれます。
  8. 身長を聞かれます。
    「how tall are you?」と聞かれました。
    何を聞かれたかわからず何度も聞き返してしまった。
  9. 目の色を聞かれます。
    ちなみに「黒」と答えると「いや茶色やろ」って突っ込まれました。
    僕と妻の瞳は茶色だったようです。
  10. 指紋を取られます。
    空港にあるような指紋スキャナで、左右の人差し指(それぞれ3回ずつ)取られます。
  11. 印刷された書類2枚(これが滞在許可申請書)に署名(サイン)する。

これで申請は完了です。

3〜4週間後に申請処理完了通知が郵便で来るよ。
そのハガキ持って、またここに来てください。
滞在許可証のカードを渡します。

とのことなので、気長に待つことにしましょう。

地域や担当者によって対応が変わる!?

滞在許可証に関するブログなどを見ると「地域によって厳しさが違う」「担当者を変えれば申請が通った」などという、なんとも恐ろしい書き込みが散見されます。

マジでした。

今回の担当者は「医療保険の保険証」や「戸籍謄本」の確認をしませんでした。

この2つの書類が申請を却下されるポイントだから要注意!とされていることが多いのですが、なんと両方スルー。こんなこともあるんですね。

ちなみに、戸籍謄本が渡航前に準備しなければならない面倒な書類だったため、なんだか拍子抜けでした(外務省へ出向いて判子押してもらったり、翻訳料に2万円かかったり、色々大変だった)。

あと、予約しても1ヶ月ぐらい待たされる、とかいうのもよく見るのですが、Ulm の場合は予約という概念がない模様(いつでもガラガラ)。

そういった、色々なところで地域や担当者での差があるようです。

ちゃんと準備はしていこう!

《 要注意 ① 》

絶対に全ての書類を準備して、渡航しましょう。
油断して準備しなかったら、提出を求められたときに大変なことになりますよ!

《 要注意 ② 》

地域によって混雑度はバラバラ。
早めに外国人局に行って、予約が必要かどうかを聞いておきましょう!

いかがでしたか? 結構面倒ですよね(;´д`)トホホ…

今回は結構スムーズに手続きが終わったから良かったものの「何度もトライしないと申請が通らない!」なんてケースもあるようですので、準備はしっかりしていきたいですね!

長期滞在者向け手続きシリーズ[目次]

第1回: アパートの手続き
第2回: Ulmで住民登録(Anmeldung)手続き
第3回: Ulmで滞在許可証(Aufenthaltserlaubnis)手続き

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奈良先端科学技術大学院大学 先端科学技術研究科 ユビキタスコンピューティングシステム研究室(NAIST-UBI) 助教 / 吹奏楽団 インプリメーレ / Code for Ikoma / Code for Youth