大学3年の時のことだ。サークルの後輩のS君がメモを取るのを見ていて、ぼくは目を丸くした。個人的なメモなのに実に美しい字を書くのだ。トメ・ハネ・ハライはもちろん字と字のバランスも実に美しい。
個人的なメモなんだから、読めればいいと思っていたぼくだったが、自分のメモの文字が汚すぎてしばしば読めないことに、実は気づいていた。