「10年メモ」の1年
去年の3月、ふと思い立って「10年メモ」を買った。「最近、もの忘れが多くて…」という何気ないひと言が、だんだん冗談では済まなくなってきたような感覚もあって、備忘録にもなるだろうと考えたのだ。「10年メモ」は、いわゆるダイアリーなのだが、文字どおり一冊に10年分記入することができるものだ。たんに10年分が綴じられた分厚いものではなく、1日のページに10年分記入できるようになっている。つまり、最初の年は、ページの一番上の行にメモを書き、毎日ページを繰りながら最後のページまですすむ。2年目以降は、またはじめから、こんどは2行目に。だから、2年目以降は「去年のきょうは、何をしていたのか」がわかるという設えだ。