嶋タケシ 【第七回】
* この物語はフィクションです。
わたしも「勝手にやっちゃえば」と言った手前、責任を感じて、タケシに同行することにした。ビクビクしながら、わたしたちは府庁に土木課[1]を訪ねた。会議室に通され、怒られるんだろうなと、ビクビクしながら待っていると、女性が茶托に乗ったお茶を二つ、お茶菓子と一緒に持ってきた。高級そうなお茶碗にはちゃんと蓋がついていた。一口啜ると、今まで飲んだことがないくらい高級で美味しいお茶だった。様子がおかしいぞとオドオドしていると、五人ほどのスーツ姿の職員が入って来て、一列に並んだ。