31: 給食とパクチー

火曜日の深夜、あいこさんからのメッセージで目を覚ました。「今、ラジオ聴いてたらパクチーニュースが！NHKラジオ深夜便より。日本有数のパクチーの生産地・岡山市北区ではじめて給食にパクチーが出るらしいよ」あいこさんは、パクチー関係のおもしろい情報を見つけると、すぐに教えてくれる。ありがたいし、とても嬉しい。

『週刊パクチー通信』を続けていて、あらためて実感していることがある。それは、ずいぶん前に金子郁容先生が著書『ボランティア―もうひとつの情報社会』の中で、「ヴァルネラビリティ」ということばで説明していたことだ。うろ覚えなので、正しいかどうかはわからないが、次の…

30: パクチーとたんぽぽ

週刊パクチー通信は、今日で30号を迎えた。私たちにとってちょっと特別な今週は、いつもの研究室から飛び出す「お披露目」の機会もいただいている。今日から準備がはじまり、あさってからついに、カナさんと私が所属する加藤文俊研究室の展覧会「フィールドワーク展XⅢ：たんぽぽ」がひらかれるのだ。

そこでは１年間の活動をずらっと展示する「かとう研の壁」という毎年定番のコーナーがあるのだが、今年は週刊パクチー通信も仲間いりすることができた。今年度の壁づくりを担当している私は、写真とタイトルが載ったちいさいキャプションを29週分用意した。せっせとデータをまとめ、ひとつひと…

33: パクチーと香味表現

「いや、だってカメムシのにおいするじゃないっすか、パクチーって」
パクチー料理を食べに行こうかという話になったときに、仲間のひとりが言ったことばだ。気持ちはよくわかる。パクチーとカメムシはセットで語られることが多い。私もこの『週刊パクチー通信』を始めて、パクチーについてあれこれ知り、いろいろな方法で食べ、親しみを持つようになるまでは、そう思っていた。

32: 飲むパクチー

このあいだ、久しぶりに見たテレビでたまたまパクチーの特集をやっていた。この偶然は運命のいたずらか、はたまた単純に、パクチーがメディアで取り上げられることが増えているのか。いずれにせよパクチー通信をはじめてから、「パクチー」という文字をたくさん目にするようになった。これは、世の中ではなく自分自身の意識が変わったからだろう。ひとつのモノコトを気にしはじめた途端に、混沌とした世界の中でその文字だけがグッと浮かびあがり、ついつい出会ってしまうのだ。というわけでわたしはこれからも、パクチーと付き合っていく運命のようだ。