Top Stories published by exploring the power of place in February of 2017

再会

凍てつくような寒さの中、私は横浜市洋光台の北団地を歩いていた。そういえば、2年前もそうだった。この団地の建物の間をすり抜ける風はとても冷たくて、痛かった。

所属する研究室の「団地の暮らし」というグループワークで、このまちに通っていたのは2014年秋から冬にかけてのこと。当時、大学2年生で研究室の新入りだった私は、3年生の先輩2人と同期1人と一緒に、ここで、あまりにも素敵で忘れられない出会いをした。


アートはいけず?

みなとみらいに、白くて大きなコの字型のオブジェがある。「いけずなまち」プロジェクトで研究室の仲間と「イケズカタログ」を作ったわたしは密かに、「アート」は「いけず」なのかそうでないのか、という問題にぶつかっていた。街を歩いていて、鏡張りの柱や建物の装飾の一部としてのポールなど、路上には「理解するのがむずかしい」さまざまなモノが存在するということを知った。まちには私たちの暮らしをさえぎる「いじわる」なモノコトが偏在していて、作り手が良しとしていても、使い手にとっては「ヘンナモノ」として理解されるモノがたくさん存在した。それらはたいてい抽象度が高く不可解であり、もはや芸術作品なのではないかとさえ思えた。とはいえ、「アート」は…