NIHSS-3 視野 その1

Kei Nomura
3 min readOct 22, 2016

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視野障害の診察を極めるその1

視野障害には半盲、1/4盲、皮質盲があります。詳しい検査を行うと1/6盲などこれら当てはまらない視野障害が存在します。

ベッドサイドでの対面法による検査では半盲、1/4盲、皮質盲を区別するのが限界でしょう。

視野の診方

ポイント1. 視点の固定

視野の検査で大事なのは「視点を固定させる」事です。

写真を見てみましょう。まず正面の男の子を見ているときの視野です。1/4に区切った線を入れてみます。

ところが、少し左の男の子を見てみると視野がかなりずれてしまいます。

このように目の動きで検査する視野の位置が変わってしまいます。

正確な検査を行うには検者の目や鼻などを見るよう視点を固定させた状態で検査しましょう。

ポイント2. 片目ずつの検査−自分のポジション

片眼ずつ検査をします。

患者の視野と、検者の視野を合わせて行うことが前提です。

1. 正面から向き合う

2. 180度反転しますがベッド頭側から覗き込むように向き合う

どちらでも正確に検査できますが、救急外来などベッド、ストレッチャーに寝ている患者さんを検査するのは2.のベッド頭側から検査するのが早く、簡単にできるでしょう。

ポイント3. 片目ずつの検査−手の位置

多くの場合片眼を手で押さえて検査しますが、この際に注意するのは検査する人の手の位置です。

強く押し付ける必要はありませんが、目から離したところに手を置くと、それだけで視野の妨げになることがあります。

半盲は中心ギリギリまで見えないので、視野の中心部に近い所でも検査は正確にできます。(視野がちゃんと固定されていれば)

1/4の視野ずつ、四点で確認します。

他のNIHSS項目

1a 意識, 1b 質問, 1c 従命, 2 眼球運動, 3 視野 : (1), (2)

4 顔面麻痺, 5–6 上下肢麻痺, 7 失調, 8 感覚障害, 9 失語

10 構音障害, 11 注意障害 :(1), (2), (3), (4)

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