ブロックチェーンゲームマーケット ビジュアルレポート:NFT取引(2019.12–2020.2)
ブロックチェーンゲームマーケット(NFTのセカンダリー取引)ついて、各種ビジュアルデータ中心にお届けします。
なお、本レポートでは、下記抽出対象に基づくブロックチェーンのトランザクションデータを参照しております。(参照データ:miime、Etherscan、BigQuery)
*抽出条件*
- NFTのユーザー間取引により発生(OpenSea、Auctionityなどのマーケットプレイス及びCryptoKittiesなどのゲーム内マーケットのトランザクションを対象とする)
- ETHまたはWETHによる取引を参照(MANAなど独自トークンを除いて算出)
- 2018年6月1日〜2020年2月29日に発生
目次
- 【全期間】*2018.6 -2020.2
- マーケット動向 - 【直近3ヶ月 】*2019.12 - 2020.2
- マーケット動向
-タイトル別取引高 シェア状況
- TOP3タイトル 取引高・ユーザー動向
- 高額取引TOP2
- カテゴリ別 取引高シェア状況
- ユーザータイプ別 取引高シェア状況
- 取引タイプ別 取引高シェア状況
【全期間】*2018.6.1 - 2020.2.29
■マーケット動向(月次推移)
- 取引高:ETH建てでは先月日でマイナスとなりましたが、JPY建てではここ数ヶ月続く横ばいから転じてプラスとなりました。
- 取引件数:10月からセカンダリー取引が開始したGods Unchainedにより急激な盛り上がりを見せていた取引高も2月に入り落ち着きを見せ、昨年9月の水準まで戻しました。
- MAU:昨年12月をピークに1月、2月とセカンダリー取引を行うユーザー数が減少傾向となりました。しかしながら、新規ユーザーは1月と比較して微増しており、来月以降どのように推移するか注目です。
【直近3ヶ月 】*2019.12 - 2020.2
■マーケット動向(週次推移)
- 取引高:週によって取引高にばらつきはあるものの、ETH建て・JPY建て共に横ばいに推移しているのが分かります。
- 取引件数:12月・1月は週によって取引件数が大きく異なり、反対に2月に入ってからは全体的に落ち着いた取引件数となっておりました。
- WAU:週次で見てると12月をピークにゆっくりと取引ユーザーが減少しておりましたが、2月に入り取引ユーザーが増え、上昇の兆しが見えました。
■タイトル別 取引高シェア状況
この3ヶ月間、取引全体のおよそ3割をGods Unchainedが占め、セカンダリー取引開始以降の盛り上がりの激しさが見て取れます。
■TOP3タイトル 取引高・ユーザー動向
お馴染みの上位タイトルに加え、今回Newタイトルに取り上げたのが2月からセカンダリー取引が開始したBrave Frontier Heroesです。
まだ全体の取引におけるシェア率は上位のタイトルに及びませんが、2月の取引高だけでランキング11位に位置しており、今後期待の集まるタイトルと言えます。
■高額取引TOP2
この3ヶ月間で最も取引額が高かったアイテムがAxie infinityのキャラクターで60ETHもの値段で取引されていました。取引高ランキングで見るとAxie infinityは上位タイトルに及びませんでしたが、取引アイテム毎に見ると高額取引が行われており、ポテンシャルを秘めたタイトルであると言えます。
■カテゴリ別 取引高シェア状況
カテゴリ別に見ていくと直近で取引が盛んなものとしてTCG、バトル、クラフトの3つが大きなシェアを占めているのが分かります。少し前まではCryptoKittiesに代表されるコレクション系のカテゴリが上位を占めておりましたが、昨年から盛り上がりを見せてきたGods UchainedやMy Crypto Heroesなどの本格的なゲームから、Cryptovoxelsのようなヴァーチャル空間の構築を楽しむゲームといった本格的に遊べるカテゴリのアイテム取引が盛んになってきているのが分かります。
■ユーザータイプ別 取引高シェア状況
ユーザータイプ別に取引状況を見ていくと、現状はまだ販売側と購入側でそこまで大きな差はない状態と言えます。
また、それぞれのタイプ別に取引高TOP10ユーザーのシェア率を見てもそこまで大きなシェアではないため、現在の取引に参加しているユーザー全体でマーケットが支えられている状態と言えます。
■取引タイプ別 取引高シェア状況
NFT全体で見るとマーケットに出品されたアイテムを購入するルートが取引の大半を占めており、日本でよく見られるプライベート取引はそこまで発生していないのが分かります。
日本の場合、多くのゲームタイトルでGateway方式によるゲーム内とゲーム外であるイーサリアムネットワークとの間をアイテムが行き来する仕組みが導入しているため、ゲーム内で遊んでいるアイテムを事前にディスコードやツイッターなどのチャットツールでユーザー同士の交渉後に取引が行われるケースが多く、必然的にプライベート取引が多数発生していと考えられます。
対して、Gods Unchainedなど海外のビックタイトルの多くはイーサリアム上でアイテムを保有(自分のウォレット内で管理)しながらゲームを楽しむことができ、さらにそのままセカンダリー取引も行えるということもあり、マーケット上での取引がメインとなっているのではないかと考えられます。
Back number
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